iDeCoの始め方は?必要書類等も解説
はじめに
先日の投稿ではiDeCoのメリット・デメリットについて解説させていただきました。
今回はiDeCoの始め方・必要書類について説明させていただきます。
- iDeCoを始めてみたい方
- iDeCoの始め方
- お勧めの企業
iDeCoの始め方について
iDeCoの始め方は次の5つのステップからなります。
- iDeCoに加入資格があるかを確認する
- 掛け金をいくらにするか決める
- 口座開設する金融機関を決める
- 加入手続きをする
- iDeCoの運用商品を選ぶ
①iDeCoに加入資格があるかを確認する
国民年金の被保険者であれば、ほとんどの人がiDeCoに加入できます。
ただし、いくつか加入対象外となるケースも存在するため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
自営業者とその家族、フリーランスや学生などが該当する国民年金の第1号被保険者は、iDeCoの加入対象です。
ただし、障害基礎年金受給者などを除き、国民年金の保険料納付を免除されている人や、農業者年金の被保険者は加入対象外なので注意しましょう。
国民年金の第2号被保険者で、厚生年金の被保険者でもある会社員や公務員も加入対象ですが、企業型確定拠出年金にも加入している人は、iDeCoへの同時加入は一定の要件を満たす場合に限ります。
厚生年金の被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者は、国民年金の第3号被保険者にあたり、iDeCoの加入対象です。
また、任意で国民年金に加入している人も、iDeCoに加入できます。
自分に加入資格があるかどうかは、iDeCo公式サイトで簡易的な診断を受けられます。気になる人は試してみるといいでしょう。
②掛け金をいくらにするか決める
iDeCoの掛け金は、加入資格に応じた掛け金の上限に応じて、月々5,000円以上1,000円単位で自由に設定ができます。まずは上限額を確認しましょう。
- 第1号被保険者の自営業者やフリーランスなど:月68,000円
- 第2号被保険者の公務員:月12,000円
- 第2号被保険者の会社員で企業年金がない人:月23,000円
- 第2号被保険者の会社員で企業型確定拠出年金のみに加入している人:月20,000円
- 第2号被保険者の会社員で確定給付企業年金のみに加入または確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の両方に加入している人:月12,000円
- 第3号被保険者の専業主婦(夫):月23,000円
勤務医の場合は月2.3万円が上限になると思います。
掛け金額は1年に1回変更できるほか、拠出自体はいつでもやめられます。
基本的に60歳までは引き出せないことを前提に、無理なく拠出できる金額を設定することが大切です。
③口座開設する金融機関を決める
iDeCoを始めるには、口座を開設する金融機関を選ぶ必要があります。
選べる金融機関はiDeCoによって運営管理機関に指定されているところで、1社のみを選ぶことが可能です。
金融機関によって取り扱っている運用商品や使い勝手は異なるため、自分の希望や使いやすさにあわせて選ぶ必要があります。
日中は仕事で忙しい人は、遅い時間まで問い合わせに対応している金融機関を選ぶのがおすすめ。
iDeCoは長期的な運用が基本であるため、毎月発生する手数料の差も重要です。
興味がある金融機関が見つかれば、資料請求を行い、取り扱っている運用商品やサービスの内容を詳しく確認しましょう。
後項でiDeCoにおすすめの金融機関についても解説します。
④加入手続きをする
金融機関が決まれば、加入に必要な加入申出書を入手しましょう。
加入申出書や関係資料は金融機関の公式サイトや店舗窓口、コールセンターから請求できます。
加入手続きを進める際には、運転免許証などの本人確認書類のほか、基礎年金番号がわかる年金手帳、金融機関の届出印、口座情報が記載された預金通帳を手元に用意しておきましょう。
会社員や公務員の場合は、事業主証明書と呼ばれる書類も準備が必要です。事業主証明書は勤務先に記入を依頼する必要があります。金融機関でiDeCoの加入手続きをする際に送られてくる書類のなかに、ほかの書類とあわせて入っています。
問題がなければ提出後数週間で申込書類を受領した旨の通知が届き、1~2か月程度で口座開設が完了。運用商品を選んで、掛け金の配分を指定すれば運用がスタートします。
⑤iDeCoの運用商品を選ぶ
金融機関で口座開設ができたら、運用商品を選びましょう。
運用商品は、大きく分けて元本確保型と元本変動型の2つです。
元本確保型(定期預金や保険)
定期預金や保険といった元本確保型は、積み立てた掛け金(元本)が確保された運用商品です。
損失の危険性が低い安全な資産運用が可能ですが、昨今のように金利が低いと上乗せされる利息が少額であるため、十分なリターンは期待できず老後資金にするには不足する可能性があります。
iDeCoでの資産運用には各種手数料が必要なので、状況によっては手数料が運用益を上回り、資産が減ってしまう可能性もあります。
元本割れのリスクが心配な人は元本確保型を選ぶのも手ですが、上記のようなデメリットもある点は理解しておきましょう。
元本変動型(投資信託)
元本変動型とは、積み立てたお金(元本)が増えることもあれば減ることもある商品のことです。iDeCoで運用できる元本変動型の商品は、投資信託が該当します。
投資信託とは、投資したい人から集めたお金で専門家が投資や運用を行い、その運用益がそれぞれの投資額に応じて配分されるものです。
元本確保型よりも多額の運用益を狙える可能性はありますが、市況や経済情勢などによっては、積み立てたお金が減ってしまう元本割れが生じるリスクもゼロではありません。
ただし、毎月一定の掛け金を積み立てるiDeCoの投資信託においては、ドルコスト平均法(詳しくは下記図)により平均購入コストが抑えられ、⻑期の運用にとって損失を回避できる可能性が高まります。
三井住友信託銀行 ドル・コスト平均法の仕組みとは?理解して有効活用しよう!より(https://www.smtb.jp/personal/saving/saving-column/column-04)
よって、元本変動型はしっかりと老後の資金を増やしたい人に適した運用商品といえるでしょう。
投資信託の主な種類は、投資の対象になる資産や地域、投資方法によっていくつかに分けられるのが特徴です。リスクやリターンの大きさが異なるものに分散して投資する運用もできます。
iDeCoにおすすめの金融機関は?
ここからは、iDeCoにおすすめの金融機関を紹介していきます。
①SBI証券
SBI証券は15年を超えの運用実績と、加入者数No.1を誇っているのが魅力の証券会社です。加入時の手数料や運営管理手数料はすべて無料です。
現在購入できるiDeCo対象の投資信託は84本あり、商品選びに悩んだときは投資意向に適した商品をSBI-iDeCoロボに提案してもらうこともできます。
SBI証券iDeCoサポートデスクに電話をすることで、相談が可能です。
②楽天証券
楽天証券は、iDeCoに適した投資信託を31本にしぼって厳選しているのが特徴です。
膨大な量のなかから選ぶ必要がないため、初心者でも選びやすいのが魅力です。こちらも運営管理手数料は0円なので、月々の支出を抑えられるのもメリットです。
対面での相談には対応していませんが、土日祝日も利用できる専用ダイヤルが用意されています。運用管理画面の操作もシンプルで見やすいので初心者にお勧めできます。
③マネックス証券
マネックス証券も運営管理手数料が無料で利用できる証券会社です。低コストで運用益が期待できる26本の商品を取り揃えています。
iDeCo専門のスタッフが、平日・土曜日もサポートを受け付けてくれます。
商品選びに自信がない人は、iDeCo専用ロボアドバイザーから最適な運用プランを提案してもらうことも可能です。
終わりに
iDeCoの開設手順・お勧めの口座について紹介させていただきました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。